【鎌倉殿の13人】あな恐ろし…任務をしくじった鮫島宗家に頼朝が下した罰とは

「……今こそ天下草創の時。わしに逆らう者は何人も許さぬ。肝に銘じよ!」

※NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第15回放送「足固めの儀式」より

上総介広常(演:佐藤浩市)の粛清により、坂東武者たちの寄り合い集団から源頼朝(演:大泉洋)を頂点とする独裁体制へと移行しつつある鎌倉武士団。

「鎌倉殿の13人」小四郎、武衛、ブエイ… 上総介広常ロス続出中の第15回「足固めの儀式」振り返り

「戦の匂いがする。俺が待ち望んでいた匂いだ!鎌倉の澱んだ風とは大違いだな!」のっけから、本編の鬱展開を予告するような大音声の源義経(演:菅田将暉)。京都では源氏同士の争いを避けたい木曽義仲…

逆らう者はもちろんのこと、意に反する者や任務をしくじった者についても厳しい処分が下されることもありました。

今回はそんな一人・鮫島宗家(さめじま むねいえ)のエピソードを紹介。果たして彼は、どんな失態によってどんな処分を受けたのでしょうか。

挙兵以来の古参として活躍

鮫島宗家は生年不詳、伊豆の豪族・工藤四郎家光(くどう しろういえみつ)の子として誕生しました。

通称は四郎、後に駿河国鮫島郷(現:静岡県富士市)を領したため、その地名を苗字にします(別表記で鮫嶋、佐女島とも)。

『吾妻鏡』での初見は治承4年(1180年)8月20日。伊豆で挙兵した頼朝に従っており、駿河国からは唯一の参加者となりました。

石橋山での敗戦(8月23日~24日)から立ち直り、再び頼朝の元へ。

同年10月20日の富士川合戦では名前が挙がっていないものの、戦場となった富士川は鮫島郷のすぐ近く。

さすがに対岸の火事(傍観)とは行かず、何らかの活動(拠点防衛、妨害工作など)をしていたものと見られます。

その後も挙兵以来の古参として、宗家は相応の存在感を示していました。

2ページ目 甲斐源氏の有力者・一条忠頼を暗殺

次のページ

この記事の画像一覧

シェアする

モバイルバージョンを終了