歴史上、もっとも謎に包まれている人物として有名な聖徳太子(しょうとくたいし)。
聖徳太子は、未来を予言していたと言われています。
そこで今回は聖徳太子が予言し、書き残したと言われている「未来記」に関するエピソードを紹介します。
聖徳太子と未来記
聖徳太子には、予知能力や8人の話を同時に聞き分けられる力があるなど人間離れした噂が後を絶たなかったことから、「実は存在すらしていないのではないか」と言った説もあるほどです。
しかし、南北朝時代末期ごろに完成した文学作品「太平記」には、楠木正成が聖徳太子の未来記を見たという話が書き記されており、聖徳太子と未来記の存在を証明しています。
ほかにも、平家物語の中には「聖徳太子が残した未来記に、平家の未来はどう記されているのだろうか」と、聖徳太子について触れられているシーンがあるのです。
未然本紀
江戸時代には、聖徳太子が著作したとされる「先代旧事本紀大成経」が発見され話題となったそうです。
「先代旧事本紀大成経」は全72巻で構成されており、69巻の「未然本紀」が未来記なのではないかと噂されていました。
しかし幕府は、先代旧事本紀大成経自体が偽物であると断定し、出版と販売を固く禁じたのだとか。
当時、先代旧事本紀大成経については多くの学者も偽物であると断定していますが、未然本紀だけは本物であると考える説もあるようです。