伊勢神宮といえば、日本の最高神・天照大神(あまてらすおおみかみ)を祀る日本最高峰の神社です。江戸時代から、人生一度は伊勢参りと言われるほど訪れる人に枚挙に暇はありません。
そんな伊勢神宮の御神饌でもある「塩・米・酒」を現代風にアレンジしたクッキーがありました。
少し厚めのクッキーが三枚、不思議がロゴが施された紙に丁寧に包まれています。味はベーシック「塩・米・酒」の三種類、そして他に「昆布・黒糖」の二種類があります。
使用している粉は三重県産あやひかり、酒粕は多気町にある元坂酒造の純米吟醸酒粕を使用。塩は神宮御塩田のある二見町、神前海岸で汲んだ海水から作った「岩戸の塩」。
原料は二見の海水のみで、二見の神前海岸で地下水の涌く場所、つまり通常よりも海水の薄い場所で満潮時を選んで汲み上げています。
つまり、「山の木々や土を通り抜けた恵みを受けた水」+「海水」から作った伊勢の土地の結晶とも言えるもの。まさに素材からまるごと「伊勢のスイーツ」なのです。
そしてこの不思議なロゴにも由来があります。「中」という字を「サ」で囲んだユニークなデザインは、実は三重県の伊勢河崎の祭りで、古くからお家の軒先に垂れ幕として掛けられていた意匠。
なんと「ササササササササササ中」と書いて、”サが十個+中”で「サトナカ」と読みます。
このサトナカの意匠は川邊七種神社の神職さんが考案したもので、昭和40年ごろから使われてきたそうです。護符などに見られるように、日本では古来から文字にも独特の力が宿ると考えられてきました。まさにこのクッキーには日本の食の原点や小さな伊勢が詰まっているとも言えそうですね。
サトナカにはベーシックなサトナカと「サトナカお結び」、そして全ての味を集めた「サトナカズ」があります。
真っ赤なパッケージの「サトナカズ」もモダンで素敵ですが、「サトナカお結び」はサトナカ2箱分を更に伊勢和紙で包み、同じく和紙紐でひとつずつ丁寧に結んであるので目上の方へのちょっとしたお礼やお土産にもよさそう。
もちろん包装に使用している伊勢和紙は伊勢神宮御用紙を奉製している大豊和紙工業のもの。捨ててしまわずにポチ袋や一筆箋などに使いたい、これもきちんとした”伊勢の名産”なのです。
昨年は20年に一度の遷宮の年。その翌年は「おかげ年」と言って、伊勢神宮がより多くの参拝客で賑わう年なのだとか。
是非「サトナカ」でより深い伊勢の魅力を味わってみませんか。