モンゴルに自由と統一を!日本人と共に民族独立を目指した悲劇の英雄・バボージャブの戦い【三】

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モンゴルに自由と統一を!日本人と共に民族独立を目指した悲劇の英雄・バボージャブの戦い【二】

前回のあらすじ前回の記事[insert_post id=118862]19世紀末、清国に支配されていた南モンゴル(現:中国内モンゴル自治区)の青年・バボージャブ(巴布扎布。1875~191…

時は20世紀初頭の光緒二十九1904年、清国に支配されていた南モンゴル(現:中国内モンゴル自治区)の青年・バボージャブ(巴布扎布。1875~1916)は、日露開戦に伴って募集された日本側の義勇組織「満洲義軍(まんしゅうぎぐん)」にスカウトされます。

既に家庭はあったものの、妻に「モンゴル族の誇りと独立を取り戻す戦いに参加せずして、何がチンギス=ハーンの末裔か」と促されて志願したバボージャブでしたが、与えられた任務は敵の後方攪乱など、華々しくない「脇役」ばかり。

義勇兵たちは不満を溜めて士気が下がり、規律も乱れ始めてしまったため、満洲義軍の呼びかけ人である花大人(ホァ・ターレン)こと花田仲之助(はなだ なかのすけ。日本陸軍の情報幹部)から、不満分子の説得を任されます。

「気持ちは解るが、今回は満洲人やモンゴル族にとって、独立を勝ち取るための戦いだ。小さなこだわりを捨てて力を合わせなければ、強大なロシア軍は倒せない……まぁ、暫くすれば、不慣れな土地で戦う日本軍は俺たちに協力を求めて来るさ」

満洲の荒野に生きて来た騎馬民族の誇りを胸に、バボージャブたちは一致団結。任務を遂行するのでした。

3ページ目 黒溝台の会戦、そして奉天の決戦で奇跡の逆転勝利

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