5分で学ぼう「忠臣蔵」全11段をあらすじで分かりやすく解説【その2】

小山 桜子

元禄15年12月14日(1703年1月30日)は、「忠臣蔵」で知られる赤穂浪士の討ち入りが決行された日です。前回に引き続き、この季節に改めて学びたい、忠臣蔵全11段をあらすじで簡単に解説します。

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5分で学ぼう「忠臣蔵」全11段をあらすじで分かりやすく解説【その1】

元禄15年12月14日(1703年1月30日)は、「忠臣蔵」で知られる赤穂浪士の討ち入りが決行された日です。その日の深夜、赤穂浪士47人が、旧主・浅野長矩(浅野内匠頭)の仇である高家・吉良義央(吉良上…

二段目

舞台は桃井若狭之助の屋敷。塩冶判官の家臣・大星由良助(おおぼしゆらのすけ:大石内蔵助の見立て)の息子・大星力弥(おおぼしりきや)が、明日の登城時刻を伝えに来ます。実は桃井若狭之助の家臣・加古川本蔵の娘・小浪(こなみ)と力弥は将来結婚の約束をした許嫁(いいなずけ)。

二段目では、照れて口もきけない初々しい二人の恋心が描かれます。一方、小浪の父親の若狭之助は高師直に対して怒りがおさまらず、明日師直を討つと本蔵に漏らします。本蔵も大賛成で主君を鼓舞します。

三段目

運命の刃傷事件の日。塩冶判官が家来・早野勘平を連れて登城。同じ饗応役の桃井若狭之助より遅れてしまったと慌てて殿中に入っていきます。勘平は殿中には上がれないので、主君を外で待つ間にかほよ御前に仕える女性のお軽と逢引きです。

一方殿中では、若狭之助が高師直を斬る機会を窺っています。そこに遅れてきた塩冶判官。「来るのが遅い」と文句を言う指南役の高師直に、妻・かほよ御前の手紙を渡します。師直は喜んで受け取りますが、師直の好意を袖にする内容に、ブチギレ。

夫の塩冶判官に罵詈雑言を浴びせたのです。元々師直のパワハラと、妻へのセクハラにはらわた煮えくりかえっていた塩冶判官はとうとう堪忍袋の緒が切れて、師直を斬りつけます。師直は眉間を斬りつけられたにとどまり、一命は取り止めました。

3ページ目 四段目

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