さる11月14日から15日にかけて行われた大嘗祭(だいじょうさい)。その祭りを行う祭祀の場となったのが、今回12月8日まで一般公開されている大嘗宮です。
次の改元まで見られない!取り壊される皇居東御苑「大嘗宮」が12月8日まで一般公開中!その1
さる11月14日から15日にかけて行われた「大嘗祭(だいじょうさい)」。古くは「おほにへまつり」「おほなめまつり」とも読んだようですが、現代では「だいじょうさい」と音読みします。これは、新しい…
大嘗宮は東京都千代田区の皇居東御苑内に造営されており、現在一般公開されています。今回は、この大嘗宮の主要な社殿の構造を簡潔に解説いたします。
大嘗宮の主要な社殿
実際見た時に、天皇皇后両陛下がどういうルートをお通りになられたかイメージするために、これだけは押さえておきたいという建物をご紹介します。
悠紀殿 (ゆきでん):正面むかって右側の切妻屋根の建物です。大嘗祭ではこの悠紀殿と後述する主基殿の2棟において、同様の祭祀を2度行います。そのうちの悠紀殿供饌の儀において、天皇陛下がこの中に入られ、儀式を行います。
なお、悠紀殿と主基殿の見た目上の目印は、屋根の上に下の写真に見られるV字の千木がついているという事です。中で行われる祭祀に関しては、秘儀とされているために私たちが実際に目にすることはできませんが、天皇陛下はこの中に供えられた新穀などを前にご拝礼された上で御告文(おつげぶみ)を読み上げられたり、供物を実際にお口に召されたりするのだそうです。
主基殿(すきでん):正面むかって左側の切妻屋根の建物です。前述の悠紀殿供饌の儀に続いて、主基殿供饌の儀において、天皇陛下がこの中に入られ、儀式を行う建物です。