謎に包まれた死。幕末の美男役者・八代目 市川團十郎はなぜ32歳で自殺したのか?その4

小山 桜子

幕末に、稀代の美貌を持つ大人気歌舞伎役者がいました。8代目市川團十郎です。彼は人気絶頂のさなか、32歳で自ら命を絶ちました。あまりにも突然であり、本人が何も語らずに亡くなったため、その死はいまだに謎に包まれています。

前回に引き続き、8代目市川團十郎の生い立ちや境遇を辿り、その謎を考察します・・・。

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神経質で曲がった事ができない性格

誰に対しても心優しく義理堅く、多くの人に好かれた8代目市川團十郎でしたが、神経質なほど倫理道徳を遵守し、筋の通らない事は絶対にできない潔癖症な一面もあったとか。

こんなエピソードがあります。

弘化元年、8代目團十郎が22歳で初めて助六をやる事になった時の事。敵役の髭の意休を演じる5代目松本幸四郎の頭に下駄を乗せて嘲笑する場面が、人としての倫理に背くためどうしてもできないというのです。

幸四郎本人が「役の中での事だからやってくれ」と頼みますが、「人の頭、ましてや尊敬する幸四郎の頭に下駄を乗せるなど、到底自分は許す事は出来ない」と誰が説得しても聞く耳を持たず、ついに幸四郎が折れて、その場面はカットになったのです。

こうと思った事には融通が利かず、1つ心にひっかかると深く悩み、夜も寝付けないというような性格だったようです。

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