明治に入るまで日本で約700年も続いた武家政権。その始祖は、言わずと知れた鎌倉幕府将軍の源頼朝です。
そんな頼朝の人生は、実は病みそうなくらい敵だらけで逃げ場のない人生でした。今回はRPGのように次から次へと現れる敵と戦い続けた頼朝の生涯に迫ります。
敵その1、平氏
突然現れた奇僧・文覚の後押しによって、伊豆蛭ヶ小島で挙兵した頼朝。意気揚々と京へ攻め上るかと思いきや、平氏側の大庭景近にいきなり敗れるという大目玉を喰います。それでも彼は再起を図り、何度も平氏とぶつかりました。弟の義経は兄のために自ら出陣し指揮をとり、一の谷の鵯越(ひよどりごえ)等の奇策で平氏を打ち破ります。
敵その2、木曽義仲
頼朝がようやく関東の武士たちを平定し、ようやくこれから京の都に入ろうとした矢先、頼朝より先に入京してしまったちゃっかり者がいました。頼朝の力が及ばない北陸を中心に勢力を強めた木曽義仲です。
これには冷静沈着な頼朝もさすがに「まじでか」と驚いたことでしょう。しかし弟である範頼、義経たちが兄のために一肌脱ぎます。2人が率いる軍は宇治川の戦いで義仲を破り、頼朝ギリセーフ。