世界的にも名の知れた江戸時代の浮世絵師といえば、葛飾北斎。そして、風景画を得意とし藍色の美しさが世界的にも評価され、ゴッホやモネなど有名な画家にも影響を与えた歌川広重が挙げられます。
今年2018年は、歌川広重が亡くなってから160年。この節目となる年に、浮世絵専門の太田記念美術館で、歌川広重の画業の全貌を紹介する大回顧展「没後160年記念 歌川広重」が開催されています。
広重が亡くなったのは安政5年(1858)9月6日。この命日に重なるよう、没後160年記念展はスタートしました。太田記念美術館のコレクションの中でも最も点数が多いのが広重の作品なんだそうで、コレクションの中から、広重の代表作である「東海道五拾三次之内」や「名所江戸百景」を含む、選りすぐりの広重の名作をが展示されます。
広重の代表作には前述した「東海道五拾三次之内」を始めとした風景画が多いですが、美人画や花鳥画、戯画などのジャンルも描いています。本展では、風景画以外の広重の作品にもスポットを当てます。前後期で全点展示替えをおこない、200点以上が展示されることになっています。
来月10月には、近年日本でもイベントが開催されるようになったハロウィンがありますが、広重の作品の中には日本版ハロウィン?とも言えるようなシーンを描いたものもあります。それが「東都名所 高輪廿六夜待遊興之図」
タコのコスプレ(笑)
以前Japaaanでもこちらの記事で紹介しました。
この「東都名所 高輪廿六夜待遊興之図」は二十六夜待ちという江戸時代の行事を描いたもので、今回の展覧会では後期に展示されることになっています。
展示はされませんが、広重による「盆踊り」という作品もかなり笑えます。
アホすぎるwww 歌川広重の浮世絵「盆踊り」がアホすぎて愛おしすぎて悩み吹っ飛ぶレベル
”広重といえば風景画”というイメージが強いため、展覧会では広重の作品は風景画が取り上げられることがとても多いので、太田記念美術館の膨大なコレクションから他ジャンルの作品が紹介される本展は貴重な機会と言えるでしょう。
前期・後期で全点展示替えなので、広重ファンなら前後期通っても良いかもしれませんね。
「没後160年記念 歌川広重」は9月1日(土)~10月28日(日)の期間、東京原宿の太田記念美術館で開催中です。