京都市が、「京都版トキワ荘」 の入居者募集を始めました。
トキワ荘。漫画の世界では有名な、東京都豊島区にあった木造アパートです。
漫画の神様・手塚治虫に憧れ上京してきた藤子不二雄や赤塚不二夫、石ノ森章太郎などなど、
のちの漫画界を牽引していく巨大な才能が、狭い場所で密集して入居。
お互いを刺激し合い切磋琢磨したという、文字通り「伝説」のアパートであります。
この、「狭い空間で否応無く発生する濃厚な相互刺激」というか、
ケミストリーみたいなもんを、現代において目指しているのが、「トキワ荘プロジェクト」。
プロの漫画家を目指す若者に低家賃のシェアハウスを提供し、同じ夢を抱く者との共同生活の中で腕を磨いてもらおうと。
そして、優秀なコンテンツメーカーになってもらおうと。で、ゆくゆくは外貨も稼いでもらおうと。
そんな思惑を持つ行政の支援も受けながら、既に都内ではいくつかの「トキワ荘」が稼動しています。
で、「京都版トキワ荘」は、文字通り、その京都版。
コンテンツ産業振興に熱心な京都市が、京都の強みを生かした人材を育成しようと計画して、
「トキワ荘プロジェクト」を手掛けるNPO法人に運営を委託したというものです。
最初の男子寮となる建物は、京都ならではの、町家。
6畳や8畳の個室があるものの、もちろんシェアハウス仕様で、風呂やトイレは共用。
女子寮も同区内に開設予定で、市としては将来50人が入居する計10カ所の整備を目指すとか。
普通に職業訓練に集中したければ、
普通に住み良いマンションの方がいいんじゃないかとか思ってしまいますが、
京都古来の凄まじい暑さや凄まじい寒さに耐えながら鍛錬に励むというのも、
それはそれで意義のあることなのかも知れません。
第1号男子寮の申し込みは7月16日まで。定員は、5人。対象は18~29歳。
興味のある方は、「京都版トキワ荘事業」ホームページで詳細を。