メジャーなものからマニアックなものまで、カードゲームやボードゲームはたくさん種類があります。これまでにJapaaanで紹介したものでは、「文字化け」を使ったカードゲームや、全国の民芸品がテーマのカードゲーム「民芸スタジアム」など、実にコアな楽しみを提供してくれるゲームも。
そして今回紹介するものもまた、実にマニアックなところを突いたゲームなのです。それが、江戸時代の版元になって浮世絵を出版するカードゲーム「江戸の版画王」です。
江戸の浮世絵がらみのカードゲームということで、歌川国芳や歌川広重のように江戸時代の絵師になってゲームを進めるかと思いきや、浮世絵を出版する版元の側になって進める、コアのまたそのコアの部分で楽しむゲームとなっています。
プレイヤーは江戸時代の版元、今で言う出版社となって、浮世絵を制作し、売ります。浮世絵は絵を描く絵師、木版を彫る彫師、和紙に作品を摺る摺師の分業制になっているので、プレイヤーは職人たちに指示を出しながら浮世絵を仕上げ、そしてその浮世絵を売りに出します。これらの分業制の流れは「アクションカード」というもので再現されています。
さらには、ゲームに奥行きをあたえるようにな「発展カード」というものも用意されています。この発展カードには行商、遊郭、芝居小屋など、江戸時代テイストが味わえるようなネーミングが付けられています。
ゲームの進め方はこちらに詳しい解説が掲載されています。
江戸の版画王のゲームの進め方[PDFファイル]
木版画の分業制に着目して作られたカードゲームはおそらくこの「江戸の版画王」が唯一でしょうね。それにしても目のつけどころが素敵すぎます。昨年の秋に発売された「江戸の版画王」ですが、現在は在庫切れとのこと。
Japaaan読者の中には再販を熱望する方が多そう!わたしもそのひとりであります。