8月もいよいよ後半戦。9月間近になって気になってくるのはやはり「秋の味覚」。秋の味覚にも色々ありますが、その代表格とも言える味覚のひとつは「イモ」でしょう。今回は江戸時代のイモに関する雑学をご紹介します。
江戸っ子たちの好物といえば、芋。当時、女性の好物は「イモ・タコ・ナンキン」とも言われていました。
里芋からサツマイモへ
江戸期のイモ=里芋だったのは、新鮮で柔らかい里芋がたくさんとれて、値段も安かったことも大きいでしょう。里芋の定番メニューは、里芋を醤油と砂糖で甘辛くしたもの。今でも里芋の煮物は、ほっとする美味しさですよね。
ところが幕末期になると、芋=サツマイモが定着します。なんといってもサツマイモは安いし手間いらず!手軽なおやつとしても、重宝しました。サツマイモは、栗の味に似ていると言われていたとか。
江戸では、ふかしたサツマイモより焼き芋が主流で、庶民だけでなく単身赴任中の勤番武士にも大人気。焼き芋屋は、朝から夜まで香ばしい煙がトレードマークで、薪や藁で芋を焼くため、かまどが複数ないとできませんでした。そして、皮つきをまるごと、素焼きにします。