水で戻して、スポンジのように出汁や水分を吸い込んでなんとも言えないフモフモ食感が味わえるしみ豆腐。別名:高野豆腐とも言われますが、スポンジのように水分が染み込むから「染み豆腐」なのだと思っていませんか?
「染み豆腐」ではなく「凍み豆腐」が正しい書きかた
レシピサイトなどでもよく「染み豆腐」と間違って記載されていることがありますが、実は「凍み豆腐」と書くのが正解なんです。読み方は変わらずに”しみどうふ”。でもなんで凍み豆腐なのかは製法を知れば納得がいきます。
凍み豆腐は、水切りした豆腐を夜間は凍るまでの寒い野外に放置し、日中に再び溶け、また夜間凍り…を繰り返すことで水分を抜きます。そして乾物となり凍み豆腐となります。
独特のスポンジ状態は凍るときに氷の結晶が豆腐の中にでき、溶ける際にその結晶部分が空洞になるため、あのように水分が染み込む食品になります。
だから、凍み豆腐は凍らせて作るから「凍(し)み豆腐」と言うわけです。昔は「氷豆腐」と呼ばれることまであったそうですよ。いまでも地域によっては「凍り豆腐」という名は使われているようです。
凍み豆腐という呼び名は東北の方で多く使われているそうです。ちなみに高野豆腐という呼び名は高野山で作られていた凍み豆腐が全国に広まったことからそう呼ばれるようになったと言われています。
それにしても「染み豆腐」という漢字のあてかたも、凍み豆腐のあの独特のスポンジ感を思うとしっくりきすぎですよね。
※2018年6月6日:以前の記事に補足情報を加えました