前回ご紹介した通り、江戸城の築城に使用した大量の石材や木材は、海や川から船を使って運搬しましたが、
天下一の江戸城の築城、大量の石材や木材はどのように運搬していたの?
天正18(1590)年に、徳川家康は江戸城に入城します。当時の江戸城は手入れもされておらず、石垣もない荒れた城でした。[insert_post id=57573]1603年に江戸幕府を…
船着場からの運搬にはこれまた色々な苦労があったんです。
港から江戸城へ
江戸湊の船着き場にようやく着いた石や木材は、ゴールの江戸城建設現場へ向かいます。その様子は、大きな石を修羅にのせ、たくさんの人夫が引っ張り、さらに石の上に音頭取りが乗って、鐘や太鼓を打ち鳴らして賑やか。
まるで、お祭りのようです。少しでも早く石垣を積み上げようと、男たちも躍起になっているので、至るところでけんかや揉め事が起きていました。あちこちで起こるトラブル回避のために、幕府の指示でいろんな禁令が出されたようです。
けんかを防ぐための禁令とは?
禁令の一部にはこんなものがありました。
- 幕府からの役人には、一言もさからってはならない
- 他反との会合を禁止する
- 仲間同士でも作業中は酒を飲んではいけない
- 善悪ともに、世間の評判をしてはならない
- 仲間同士のけんかは、両成敗である
- 相撲をしたり夜間外出は禁止する
まぁ、そうはいっても、これをすべて守るのは難しかったようです。