私たち日本人の「さくら好き」桜に対する思いは尋常ではありません。それは古(いにしえ)から愛される「桜(さくら)」が日本人の心情に深く結びついていると云うこと。
桜の日は日本さくらの会が1992(平成4)年に制定しさくらと「3(さ)×9(く)=27」の語呂合わせで、3月27日がさくらの日となりました。比較的新しいものです。
制定された理由は日本の歴史や文化、風土と深く関わってきた桜を通して、日本の自然や文化について関心を深めてもらう目的のようです。
桜(さくら)は日本人にとって神聖な花
古来、桜は「さ=田の神」「くら=神の宿る場所」で、稲の神の宿る木とされていました。また、桜の語源は「咲く」からきたというものもあります。
「花」といえば「桜」と言う程、「さくら」は特別な花でした。そして、桜といえば「お花見」です。もともと「お花見」は貴族や武家の風習でした。
桜の散りゆく姿と武士の「いさぎよし」が重なり、武人たちも桜をめでるようになります。
豊臣秀吉も、山城三宝院や奈良吉野山で、贅を尽くした花見を行ったという記録が残り
春を象徴するさくらは、パッと咲いてパッと散る。その美しさ、潔さ、はかなさが武士道と重ね合わされたり、時には戦争や軍隊のイメージと結び付けられ、
美化される「さくら」
と、そして
はかなさ
が日本人の心に響くものがあります。
3ページ目 江戸時代の花見は五穀豊穣祈願から江戸の民の憩う花見に変わる