これは珍しいっ!浮世絵師 歌川広重によるスケッチ画集「浮世画譜」可愛い猫ちゃんも登場!

増田 吉孝

江戸時代の浮世絵師 歌川広重はもはや説明の必要もないかと思いますが、世界的にも有名な浮世絵師でゴッホやモネにも影響を与えた絵師として紹介されることも多い人物。

歌川広重は風景画を得意とし、代表的な作品には東海道五十三次や名所江戸百景があります。みなさん一度は目にしたことがあるでしょう。

今回紹介するのは歌川広重によるスケッチ画集なのですが、広重の錦絵や肉筆浮世絵は有名作品も多くよく目にしますが、スケッチ画集というのはかなり珍しいのではないでしょうか。

作品は3巻からなる「浮世画譜」(うきよがふ)というもの。この画集の作者は渓斎義信(10/15追記: 渓斎英泉[けいさいえいせん]の間違いでした。読者さまよりご指摘いただきました。)という江戸時代後期に活躍した絵師なのですが、1〜3巻のうち3巻に限っては歌川広重が担当しているようなのです。渓斎英泉と歌川広重による合作はこれに限ったことではなく「木曽街道六十九次」という作品も2人による合作なのだそうです。

歌川広重が担当した浮世画譜 3巻は人物や動植物が絵手本というかたちでさらりさらりと描き上げられています。その中でも秀逸なのが1ページに24匹もの可愛い猫ちゃんが描かれた部分。

これは可愛すぎるぞ!

シンプルなスケッチではありますが猫のしぐさを見事に表現仕切っています。この猫のページはファンも多くグッズのデザインとして採用されることも多いんです。歌川広重と猫と言えば名所江戸百景「浅草田甫酉の町詣」に登場する猫しか印象がありませんでしたが、可愛い猫ちゃんをこんなに描いていたんですね。

それでは、あまり見ることのない歌川広重による絵手本、浮世画譜をどうぞ。浮世画譜の全ページは古典籍総合データベースで閲覧可能となっています。

出典:古典籍総合データベース – 請求記号 Call No. チ05 00395

そしてそして嬉しいことに浮世画譜が復刻され豆本にもなっていました。

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