江戸時代後期に発表され、昭和初期まで長らく日本の衣料に欠かせなかった絹織物のスタンダードのひとつ「銘仙」。とりわけ大正時代には若い女性を中心に人気を博し、「大正ロマン」の代名詞ともなりました。昨年のNHK朝の連続テレビ小説「花子とアン」の中で登場人物が着ていたのも実は「銘仙」だったそうです。
そしてこのほど、そんな銘仙の着物を紹介する書籍「大正着物」が発売です。
この書籍には銘仙着物のカラー図版が満載で、アール・デコ風の西洋スタイルを取り入れた美しく個性的なデザインの変遷が楽しめます。日本を代表する銘柄でありながら、なかなか徹底して掘り下げられる機会が少なかったこともあり、着物愛好家の間では話題になっているようです。
こちらは同じく大正時代を象徴する美人画で知られる画家・竹久夢二の文様。もともと「美人画」に合うように描かれてるわけですから、その魅力は疑いようもありませんね。
こちらの「銭形文様」も素敵です。このようなモチーフを当時の若い女性の感覚に違和感なくフィットするようにデザインするのも大正ならではのセンスでしょう。
文様によっては詳しい解説が記載されているものもあるので、クリエイティブなあなたにはアイディアのヒントにも活用できそうですね。
そういえば朝ドラの「花子とアン」でも主人公の花子をはじめ、登場人物たちの銘仙着物のコーディネイトがエピソードによって変化していて華やかでした。女性にとってはとても楽しみだったことでしょうし、あの様子を見ると大流行したことが納得できます。
この「大正着物」は価格2800円(税抜)。現代にも通用する「大正ロマン」のオシャレ感覚、ちょっと手にとって当時の女性たちのときめきを共有してみませんか?
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