伊周・隆家兄弟の没落確定…誤解から放たれた矢が花山院に!大河ドラマ「光る君へ」5月12日放送振り返り

政の現場にあって民の声を聴き、主君を支え続けたいから、と関白の座を望まない藤原道長(柄本佑)。前評判とは打って変わって、朝廷の内外で声望を得つつありました。

一方で関白の座を逃し、憤懣やるかたない藤原伊周(三浦翔平)は妾の藤原光子(竹内夢)を訪ねたところ、彼女の館には立派な牛車が停まっており……。

NHK大河ドラマ「光る君へ」、今週も面白かったですね。第19回放送「放たれた矢」では、藤原隆家(竜星涼)の放った矢が、花山院(本郷奏多)を脅かす大騒動に発展します。

出家しても女性問題…花山天皇(法皇)、藤原忯子の妹に恋をし通っていたことがバレて襲撃される「長徳の変」

2024年の大河ドラマ『光る君へ』。毎回の放送で盛り上がりを見せる同ドラマですが、インパクトの大きな人物のひとりが本郷奏多さん演じる花山天皇(かざんてんのう)ではないでしょうか。[insert_p…

また藤原為時(岸谷五朗)が十年ぶりの除目にあずかり、長い冬が終わりを告げようとしていました。

それもこれも、すべてはまひろ(紫式部。吉高由里子)のおかげ?……というドラマ的なご都合主義には目をつぶり、今週も気になるトピックを振り返っていきましょう!

第19回放送「放たれた矢」略年表

長徳元年(995年)

長徳2年(996年)

その他(時期不明)

※道長と隆家らが繰り広げた七条大路の合戦について

平安時代にも流血抗争があった!藤原道長と藤原隆家が繰り広げた「七条大路の合戦」とは?【光る君へ】

平安時代と聞いて、血で血を洗う合戦を連想される方は多くないでしょう。雅やかな王朝文化が花開き、やんごとなき貴族たちが我が夜の春を謳歌していた……そうイメージされると思います。しかし平安…

劇中ではしれっと飛ばされていましたが、実は藤原氏長者の座をめぐって抗争があり、合戦にまで発展しています。

合戦は道長方の勝利または優勢に終わったものの、数日後にお礼参りで道長は随身(ずいじん。側近)を殺されてしまいました。

ちなみに当時、京都の治安を守る検非違使別当(けびいしべっとう。長官)は隆家だったそうです。

現代で言えば警察のトップが、私怨で総理大臣に戦争を仕掛けるような感覚でしょうか。こんな人物に治安を任せていたのでは、治まるものも治まらなさそうですね。

平安時代とは言え、まったく合戦がなかった訳ではありませんでした。

5ページ目 藤原朝経は本当に酒乱だったのか?

次のページ

この記事の画像一覧

シェアする

モバイルバージョンを終了