これは面白そう!葛飾北斎が描いた”勝負もの”作品にフォーカスした企画展「いざ、勝負!」が開催

Japaaan編集部

長野県・信州小布施にある「北斎館」にて、北斎作品の企画展「いざ、勝負!」が開催されます。

江戸の浮世絵師・葛飾北斎が晩年を過ごし制作に打ち込んだという、信州小布施。この地にある「北斎館」では、年に5回企画展が開催されていますが、今回のテーマは「勝負」。

北斎が手掛けた版画作品には様々な題材の作品がありますが、その中でも「勝負」は人気が高いテーマといえます。英雄たちによる歴史的な一戦や戦闘シーン、不気味な妖怪と人間の対決、動物たちの知恵合戦、大自然の脅威と対峙する物語の主人公たち。はたまた、くだらなそうな喧嘩まで。

一枚の浮世絵の中で繰り広げられる様々な「勝負」は、見るものを絵の中に引き込むような臨場感を持ち合わせています。

『絵本武蔵鎧』より武田信玄vs上杉謙信(北斎館所蔵)
『新編水滸画伝』より武松vs大虎(北斎館所蔵)

「勝負」をテーマに取り込んだ作品としては、天保七年(1836)に刊行された『絵本魁』や 嘉永三年(1850)に刊行された『絵本和漢誉』などの歴史上の武将を描き上げた版本作品が挙げられます。『絵本和漢誉』は、日本と中国で誉高い武人を取り上げたものです。英雄たちの力強い姿絵や戦闘シーンは迫力がありながら、髪の毛の一本一本やこまごまとした衣装細工からは繊細な筆遣いが感じられます。

『近世怪談霜夜星』より怨霊vs伊兵衛(北斎館所蔵)

江戸の文化の中にも様々な「勝負」は溢れています。剣や槍の試合稽古、馬術などの競技は武士たちの間で盛んとなり、現代でも人気高い相撲は江戸の人たちを熱狂させました。

『北斎漫画』より様々な相撲(北斎館所蔵)

北斎が描いたスリル溢れる戦いから、くすっと笑ってしまうような争い事まで、さまざまな「勝負」を堪能してみてはいかが?

企画展「いざ、勝負!」は、長野県「北斎館」で開催されます。

企画展「いざ、勝負!」 開催概要

 
この記事の画像一覧

シェアする

モバイルバージョンを終了