平安時代の恋愛というと、『源氏物語』で描かれる光源氏とさまざまな女性たちのやりとりを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
今回は、恋愛のなかでも結婚に焦点を当てて、平安時代を見ていきたいと思います。現代の結婚の形とは異なる平安時代のスタイルに迫ってみましょう。
平安時代は時期により婚姻の形態が異なる
平安時代と一言で言っても、婚姻の形態は時期によって変遷していきました。平安時代初期は妻問婚(つまどいこん)という通い婚のひとつがとられていました。こちらは別居を基本とし、漢字の通り夫が妻のもとを訪れるというもの。中期になると婿入り婚となります。夫が妻の家へ入り、同居します。
ちなみに、この制度により、天皇の外祖父となる藤原氏の政策がより効果を上げたと言われています。
平安後期以降は嫁入り婚となり、妻が夫の家へ入り、同居します。