意外と文化的!織田信長の「食」の嗜好を多面的に考えてみる

素朴で濃い味がお好き

悲劇的な最期を遂げた戦国時代の覇者である織田信長。彼の好きな食べ物を調べてみると、語り継がれているあの強烈なキャラクターとは裏腹に、意外な子供っぽさや素朴さが感じられます。

まず彼の好みの食べ物といえば濃い味付けの料理です。彼は京都を占領した際、三好家の料理人を捕らえて、彼が京都で一番の料理人であることを知ると、さっそく何か作るように命じます。それがおいしければ召し抱えてやろうという、いかにも信長らしい提案でした。

ところが、できた料理は京都風の上品な味付けで、信長の舌には合いませんでした。彼は激怒し、料理人を殺すように命じます。

そこで料理人はもう一度チャンスをくれと懇願し、今度は尾張や美濃国の伝統的な料理に近い、濃いめの味付けの料理を作りました。

これを信長は大絶賛し、料理人は命拾いします。こんなエピソードからも、信長は「食」に興味はあったものの、それは例えば全国各地の旨いものに広範な関心を寄せるタイプのグルメではなく、自分の慣れ親しんだ好みのものだけが食べたい、というものだったことが分かります。

彼が好んだ「味が濃い」料理としては、焼き味噌が挙げられます。ネギやショウガ、酒などを加えて練った味噌を火で炙り、湯漬け(今で言うお茶漬けのようなもの)と一緒に食べるのが好きだったとか。

4ページ目 甘党の人・信長

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