なぜそこに?横浜だけではない「赤い靴の女の子」の像
「赤い靴はいてた女の子」といえば、神奈川県横浜市のイメージをお持ちの方が多いでしょう。
実際、有名な「赤い靴はいてた女の子」の歌詞には
「横浜の波止場から 船に乗って…」
と歌われています。
横浜の山下公園には「赤い靴はいてた女の子」の銅像があり観光名所の1つとされていますし、近年ではJR横浜駅の構内にも小さな「赤い靴の女の子」が置かれ、人々の新たな待ち合わせスポットとなっています。
このように横浜名物の印象が強い「赤い靴の女の子」ですが、実は静岡県静岡市清水区の日本平にも「赤い靴の女の子」にまつわる像が存在することをご存知でしょうか?
なぜ「赤い靴の女の子」が複数の地域に存在するのでしょうか?
「赤い靴の女の子」は静岡県出身
日本平にある「赤い靴の女の子」は、「赤い靴母子像」として静岡市の観光名所となっています。
横浜の「赤い靴の女の子」との違いは、女の子が母親と手を取り合い、親子の絆を感じさせる姿の像であること。
親子の像の下には、童謡でもよく知られる
「赤い靴 はいてた 女の子
異人さんに つれられて 行っちゃった」
の歌詞が刻まれています。
銅像に添えられた碑文を読むと、日本平にこの銅像が置かれている理由が判明しました。
「女の子」のモデルになったのは、明治37年7月15日に誕生した「岩崎きみ」という実在の少女とされています。きみと母かよの悲しいエピソードは、この碑文を見ただけでも本当に心が痛むくらいです。
彼女の生まれた場所が静岡県の旧不二見村(現在の静岡市清水区)だったため、後に人々が
「この幸薄い母と子をふるさとの地、不二見村を見おろすこの日本平山頂の、再び相いあわせようと考えました(碑文より)」
と、この母子像を建てるに至ったというのです。