みなさんは、「幕府転覆計画」と聞いてどんなイメージを持ちますか?転覆、というからには用意周到なものをイメージするかと思いますが、江戸時代に起きた「慶安の変(けいあんのへん)」は、残念ながらそのずさんさで有名なのです。
今回の記事では、そんな慶安の変について詳しくご紹介したいと思います!
当時の時代背景
「慶安の変」は、慶安4年(1651年)に起こりました。それ以前、江戸時代初期は武断政治と言い、幕府が大名たちに対して厳しい対応を取っていました。改易や減封などの処分もしばしばあり、改易された大名に仕えていた家臣らは浪人(ろうにん)となりました。
この武断政治に加え、それ以前に起きた「関ヶ原の戦い」などもあり、多くの浪人が存在することに。
このような状況を変えようと幕府転覆を考えたのが、慶安の変の中心人物であり軍学者であった由井正雪(ゆいしょうせつ)でした。彼は優秀だったため、幕府からも仕官の誘いがありましたが、彼は断っています。
このことが、幕府へ不満感を持つ浪人たちの支持を集めました。