2.26事件で虐殺された元首相 斎藤実の妻、春子(1873~1971)の生涯をまとめた記録集「うつならこの私をうってください!」が今、異例のヒットとなっています。
記録集は証言や資料をまとめ、今年の2月に斎藤実顕彰会が出版したところ完売し、このほど増刷されました。
斎藤実の妻、春子の人物像
斎藤實[さいとうまこと](1858~1936)は昭和恐慌のなか、第30代内閣総理大臣に就任。
その妻、春子は、旧薩摩藩士の出身で国際派の女性として夫を支えてきました。
しかし斎藤實は2・26事件の凶弾に倒れてしまいます。
その後、第二次世界大戦の折の昭和20(1945)年3月、斎藤の遺品や自宅の家具等全てを持ち、夫の故郷、岩手県水沢市(現:欧州市)の邸宅に疎開。
大戦後もこの地へ留まり、最初の水沢市名誉市民となった春子夫人は、昭和46(1971)年、99歳で亡くなられるまで邸宅で静かに暮らしたそうです。
この邸宅が現在、斎藤実記念館となっています。