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モンゴルに自由と統一を!日本人と共に民族独立を目指した悲劇の英雄・バボージャブの戦い【六】
前回のあらすじ前回の記事[insert_post id=118946]永らく清国の支配を受けて来た南モンゴル(現:中国内モンゴル自治区)の英雄バボージャブ(巴布扎布。1875~1916)は…
清国の支配を脱し、民族独立の大志を抱く南モンゴル(現:中国内モンゴル自治区)の青年バボージャブ(巴布扎布。1875~1916)は、日露戦争で日本側の義勇兵「満洲義軍(まんしゅうぎぐん)」の主力メンバーとして活躍、大いに戦功を上げました。
その後、辛亥革命(清国の滅亡)に乗じて北モンゴル(現:モンゴル国)に建国した「大モンゴル国(ボグド=ハーン政権)」に参加、南モンゴルを解放(南北モンゴルを統一)するべく中華民国(清国の後継国家)との戦いに身を投じます。
しかし、大モンゴル国の後ろ盾となっているロシアの意向によって民国四1915年「キャフタ協定」を締結。正式に「ロシア・中華民国への臣従=南モンゴルの放棄」を承認させられてしまったのです。
これを不服としたバボージャブは、なおも抵抗の意思を示したところ、ロシア・中華民国に逆らえない傀儡ボグド=ハーンから追討命令を下されてしまいます。
追い詰められるバボージャブが日本に支援を求めたところ、陸軍通訳官の川島浪速(かわしま なにわ)がこれを快諾。武器弾薬や軍資金、兵員を調達して派遣してくれました。
最大3,000にまで復活した軍勢を「勤王師扶国軍(きんのうすいふこくぐん)」を称し、その総帥となったバボージャブは「大モンゴル国が真の独立を勝ち取り、南モンゴルの解放を実現」する決意を新たにするのですが……。