400年もの間、だれも知らなかった仙台城下の六芒星。平成5年に仙台在住のイナベノ晴明により発見され、以降四半世紀にわたりその謎を解き明かす研究が続けられています。(筆者はイナベノ晴明より2010年からこの研究を引き継いだ者なり)
仙台城本丸を起点として、伊達家の主要神社を線で結ぶと、みごとな六芒星が浮かび上がりました。この星形は左に15度の傾きを持っており、その傾きに合わせて主要道路(奥州街道、定禅寺通り、柳町通など)と町割りがなされているのは一目瞭然です。
この傾きには重要な意味がありますが、のちほど解説していきます。
当時の思想の基本となる学問に「陰陽五行」や「易経」という占いがありました。これらの思想では十二支にいろいろな意味を持たせています。
子(ね)は、方角は北、季節は冬11月、他に「水」の意味がある。子は十二支の始まりであり、冬至の時期とも重なり、これから太陽がエネルギーを増していくイコール太陽が生まれ変わる「誕生」に結びつき、1年の始まりという考えがあった。
午(うま)は、方位は南、季節は夏5月、「火」という意味がある。冬至とは逆に夏至を含んでおり、徐々に昼が短くなっていき、太陽が衰退していくことを「死」と意味づけられた。
この’子’と’午’を結ぶと”子午(ねご)”と呼び、誕生と死を表すことになり、仏教の輪廻転生から発想された’再生’を願う呪術となります。