貝合せって?絵師・鈴木春信の代表作「風俗四季哥仙」から江戸文化を探る!春信の魅力 その3【前編】

風信子

前回に引き続き、江戸の浮世絵師・鈴木春信の「風俗四季哥仙」から今回は3月の「風俗四季哥仙 三月」をご紹介します。

1月・2月については前回ご紹介した記事をご覧下さい。

やっぱり浮世絵師・鈴木春信が好き!代表作「風俗四季哥仙」に観る春信の魅力 その1

浮世絵を好む人ならば「鈴木春信(すずきはるのぶ)」の名前を知らないという人はいないでしょう。鈴木春信は浮世絵の草創期に、それまで浮世絵の世界にはなかった多色刷りによる“錦絵”という手法の開発に…

やっぱり浮世絵師・鈴木春信が好き!代表作「風俗四季哥仙」に観る春信の魅力 その2

前回に引き続き、江戸の浮世絵師・鈴木春信の「風俗四季哥仙」から今回は2月の“風流四季哥仙 竹間鶯”と“風流四季哥仙 二月”をご紹介します。1月については前回ご紹介した“風俗四季哥仙 立春”をご…

風俗四季哥仙 三月

江戸時代は旧暦でしたので、三月は現在のだいたい3月下旬~5月上旬頃となります。今でも春になったら“潮干狩り”に行こうと思う方は多いでしょう。だいたい4月上旬から潮干狩りは楽しめるようです。

そうするとこの絵は4月から5月の初め頃かと思われますが。春になって男女が潮干狩りにデートでしょうか?しかし男性の手には熊手もないし、女性も何か考えているような。

絵暦(今で言うカレンダー)交換会で競い合う絵にしては、ただ単純に“潮干狩り”では弱いように思われます。

上記に描かれている雲の中の和歌を見てみましょう。

 

こきませに 色をつくして よる貝ハ 錦のうらと みゆるなりけり
作品集:『斎宮貝合』より

(訳)混ぜ合わせ さまざまな色を 集めた貝殻は 錦のように美しい浜辺のようだ

なんだか歌を見ても今ひとつという気がしてしまいます。そこでこの歌の出どころである『斎宮貝合』に注目してみました。

2ページ目 貝合(貝合せ)とは?

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