古民家再生・黒谷プロジェクトは築180年以上の歴史を持つ古民家の再生プロジェクトが2013年グッドデザイン賞Best100を受賞しました。
20年ほど前からに都会の子ども達とその親向けの田舎暮らし体験の場として利用されてきた黒谷家住宅ですが、損傷や湿気や通風、採光などの問題があり、子ども達が健康的に過ごすための対策が急務とされていました。
古民家再生はそれほど珍しいことではないのですが、このプロジェクトがおもしろいのはその始まりがSNSを介しているというところにあります。
思いつきに近いような地域住民の投げかけに対して、学生が反応した結果、管理者を含めた関係者が瞬く間につながり、実際にプロジェクトとして取組むことになったのはまさにSNSの賜物。
管理者や地域の方々との交流が生まれ、学生と共にセルフビルドによる改修工事に取組んでいったというのは、コミュニケーションの更なる広がり。
デジタルでつながり、アナログにプリミティブな作業を続けてプロジェクトは完成しました。プロジェクト自体が学生や子どもたちの教材となった点もすばらしいですね。
古民家再生・黒谷プロジェクト
事業主体:つげ野の森市民ネットワーク 森と人の会、奥三河発見隊、豊橋技術科学大学建築サークル
設計:渋谷達郎+アーキテクチュアランドスケープ一級建築士事務所
施工協力:株式会社望月工務店
【プロデューサー】中島澄枝、杉江恵、渋谷達郎
【ディレクター】渋谷達郎
【デザイナー】渋谷達郎+豊橋技術科学大学建築サークル