前回に引き続き、江戸時代の漂流民、大黒屋光太夫の過酷なロシア漂流物語についてご紹介します。
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何が何でも帰国しなければ…10年に及ぶサバイバル生活。江戸時代の漂流民・大黒屋光太夫の生涯 その3
前回に引き続き、江戸時代の漂流民、大黒屋光太夫の過酷なロシア漂流物語についてご紹介します。[insert_post id=97377]ロシアを大横断天明7年(1787)の夏、一行はカム…
ラックスマンとの出会い
光太夫が紹介されたキリル・ラックスマンは、高名な博物学者として、政府高官ばかりか女帝エカチェリーナ2世とも知遇を得た人物でした。彼は光太夫らの話を親身になって聞いてくれた上、衣食住を支援してくれる事になりました。日本人学校への仕官を断ったために、ロシアからの補助金を打ち切られて窮した光太夫らは、金銭面でもラックスマンの支援を受けつつ、更にラックスマンの手で3度目の帰国願いを提出してもらったのでした。
しかし待てど暮らせどその帰国願いの返信はなく、このままでは拉致があかないと考えたラックスマンは、自身がエカチェリーナ2世に拝謁する場に光太夫を連れて行き、直接帰国を嘆願する事を提案します。