1979年に公益財団法人アルカンシエール美術財団が設立した東京・品川にある「原美術館」。実業家・原邦造の邸宅として 1938 年に竣工した建物を利用した施設で、美術館としてのみならず建物そのものの人気もとても高いスポットです。
そんな原美術館が、建物の老朽化にともない閉館することになりました。竣工から 80 年を経た建物の老朽化は、この先、美術館として一般公開するには適さない状況に至ると判断したとのこと。
さらに、公共性を持った施設としては、ユニバーサルデザインやバリアフリーの観点からも問題を看過できず、建替えには法規制上の制約も厳しくのしかかる状況等をふまえて検討した結果、閉館という判断にいたったのだそう。
今後は、活動拠点を群馬県渋川市にある「ハラ ミュージアム アーク」改め「原美術館 ARC」に集約することになるとのこと。
今後活動の拠点となる「原美術館 ARC」は、広大な敷地を有した木造の美術館で、建築それ自体が美術作品と言えるもの。現・原美術館で常設展示されている作品は、できるかぎり「原美術館 ARC」に移設する方向でうごいているそうです。(参考)
都内で美術館巡りを楽しんでいる人なら、きっと一度は「原美術館」に訪れたことがあるでしょう。閉館は寂しいですが2020年12月末までは運営を継続していくとのことなので、閉館前に一度足を運んでみてはいかがでしょうか。