愛人というと眉をひそめる方もいるかもしれませんが、江戸時代は愛人稼業を自ら選択する女性も多かったのです。
結婚したくない女性にとっては、現代のようにキャリアウーマンとして生きるという道はほとんどありませんでした。誰かの財力をあてにするとなると、愛人になるのが手っ取り早い方法だったのです。
愛人にも2種類あり、大名の側室と妾(めかけ)です。
側室候補者の容姿や体つき、芸事の技量をチェック
側室は、ご存知の通り正室の承認のもと、手を出されるというもの。つまり、公認の愛人なんですよね。しかも、奥様のお世話もするという、現代では驚きのシステムだったのです。
もちろん、側室に誰もがなれるわけではありません。まず、大名が候補の若い娘の容姿や体つきをチェックします。琴や三味線も演じさせ、芸事の技量もあるかもチェック!こうして大名の御意にかなった娘だけが妾になれるのです。
いざ大名と性交するとなっても、自由奔放に…とはいかず。どうしてって?襖で仕切った隣室には老女が控えており、翌朝には老女から昨夜の様子について細々と質問されるのです。とこ上手な娘だと、大名のお気に入りになったのでしょう。そして、大名の子を産むことで、ようやく側室に!