一体何のために?昭和時代、渋谷駅では空中ケーブルカー「ひばり号」が運行されていた

増田 吉孝

山奥にある観光地などで見かけるケーブルカー。夏休み中には観光で乗る人もいるでしょう。そのケーブルカーが、かつて東京 渋谷にあったって知っていますか?

それいけ、ひばり号!かつて渋谷にはケーブルカーが設置されていた

昭和26年(1951年)、渋谷の東横百貨店(既に解体された東急東横店 旧東館)の屋上と玉電ビル(東急東横店 西館)の屋上を結ぶかたちで、ケーブルカーが設置され、運転がスタートしました。

ビルとビルを移動するためにケーブルカーが設置されたわけですが、実はこれは遊覧を楽しむ一種のアトラクションとして設置されたもので、ケーブルカーに乗車できるのは子供のみで、定員は12名までとなっていました。

ケーブルカーの正式名称は「ひばり号」。ケーブルカーのサイドには”ひばり号”とかかれ、ボディのフォルムは実にレトロで可愛らしい形をしていました。当時のひばり号の写真がこちら。

とっても可愛らしい♪

当時は「空中ケーブルカー」というネーミングで運行していましたが、ロープウェイといったほうがしっくりきますね。ロープウェイは山に沿って設置されているイメージがあるので、写真の背景に渋谷の街並みが写り込んでいるのがとても不思議な感覚。

出典:dream

これが当時の「空中ケーブルカー乗車券」。子ども一人10円と書かれています。

ひばり号のコースは、東横百貨店(7階建て)を出発し、75m先の玉電ビル(4階建て)を折り返してまた東横百貨店に戻る1往復コースで、玉電ビルへは降りられませんでした。

現在の渋谷に重ねるとこのようなコース。

高層ビルが建ち並ぶ渋谷で、7階建てと4階建てのビル間をケーブルカーで遊覧しても、眺めは悪かろうに…と疑問に思う人もいるかと思いますが、そこはご心配なく。昭和26年の渋谷は写真でもわかるように高い建物はほとんどなかった時代。ケーブルカーからは遠くの街並みの景色が見れたことでしょう。

3ページ目 ひばり号が実際に動いている貴重な映像

次のページ

この記事の画像一覧

シェアする

モバイルバージョンを終了