戦後、昭和天皇が戦争に関する出来事を側近に語った回想録「昭和天皇独白録」。側近であった寺崎英成氏が記録したこの回想録の原本が、アメリカのオークションに出品されましたが、7日、高須クリニックの高須院長が落札したことがわかりました。
「昭和天皇独白録」は、寺崎氏の家族がアメリカに移った際にアメリカの自宅に保管されていましたが、寺崎氏の妻の孫が「日本に返されるべき記録」とし、オークションに出品したそう。寺崎氏はマッカーサー最高司令官との会談の通訳を務めた人物でもあります。
オークション出品時の査定額は1100万から1700万円ほどとされていましたが、高須院長による落札額は手数料込みで約3090万円(27万5000ドル)となりました。
落札に関して高須院長はツイッターやブログで報告をしており、「昭和天皇独白録」は皇室にお返しするとの意向を示しています。オークションサイトの担当者は競売前に「日本人が落札し日本のコレクションになってくれれば」と語っていましたが、その希望のとおりになったかたちです。
「昭和天皇独白録」は、ポツダム宣言受諾からの終戦の際の玉音放送収録などに関する回想録を含め、173ページ分もの内容になります。