老舗足袋メーカーが作るランニング足袋
先日初回高視聴率を記録した日曜ドラマ「陸王」。原作は人気作家、池井戸潤さんの小説です。時代の移り変わりとともに廃業寸前に追い込まれた足袋屋さんが再興をかけ、決死の思いで「ランニング足袋」の開発に挑む姿を描きます。スポーツにはスポーツ用のシューズを選ぶのが定番となった現代では、ランニングに足袋?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、フィクションストーリーである「陸王」に登場するランニング足袋は実在するのです。
製造販売するのは、埼玉県行田市の足袋製造老舗「きねや足袋株式会社」さん。走ることに特化したランニング足袋のその名は「無敵」。
きねや無敵が引き出す力とは
名前が素晴らしいです。履くだけで無敵の速さで走りきれそうな気がしてきます。商品の特徴は、まず見た目が足袋のかたちであること。足袋は足にしっかりフィットするので、安心感がありますよね。そして最大の特徴は靴の裏側にあります。私たちが見慣れている、クッション材となる分厚いアウトソールがついていないのです!きねやのランニング足袋のすごいところは、「足を過保護にしない」こと。
通常のランニングシューズは裏に分厚いゴムのアウトソールがついていることで、それがクッションとなると同時にバネにもなり、地面を蹴る力が多少不足していても走りやすいように作られています。しかしこのランニング足袋は違います。古くから日本人の足を守ってきた足袋にアウトソールなどついていないのと同じように、ランニング足袋にも必要最低限である3mmの薄いアウトソールしかついていません。したがって、他のランニングシューズのようにアウトソールが地面を跳ね返してくれる事はありません。
ランニング足袋がしてくれるのは、あくまで履く人が自分の足の力で地面を蹴り、駆け出すためのサポート。地面の感触を足の裏で味わうことで、足裏の感覚を目覚めさせ、人間の足が本来持っている「無敵」のチカラを育てるサポートしてくれるというのです。
ニューモデルも登場
人気のランニング足袋は新作も発表されています。
新モデルの名前は「Toe-Bi(トゥービー)」。こちらは今秋発売予定で公式販売サイトで予約を受け付けていましたが、ドラマの効果で注文が殺到し、一時注文停止してしまっているようです(10月16日現在)。発売再開時期は未定との事なので、こまめにサイトをチェックし、ぜひともゲットしたいものですね。
ランニング足袋にスポットライトが当たったことをきっかけに、もしかすると昔の日本のように、町中に足袋の人があふれる日もやってくるかもしれません。
Japaaanでは以前、ランニング足袋(足袋スニーカー)まとめも公開していますので合わせてチェックしてみてください。