幕末戊辰戦争150周年を来年に控え、「会津まつり2017」が9月22日より3日間、会津若松市内で開催されます。会津戦争において、城下町に攻め込まれてもなお決して降伏しようとしなかった会津藩。会津まつりガイドニュース9月号では「義に死すとも不義には生きず」という熱すぎる一文が高らかに謳われています。熱い会津魂が伝わってきますね。
3日間に渡って開催されるまつりの日程は以下の通り。
2017年9月22日 (金) 提灯行列・会津磐梯山踊り
2017年9月23日 (土・祝) 会津藩公行列・先人感謝祭・会津磐梯山踊り
2017年9月24日 (日) 日新館童子行列・鼓笛隊パレード
期間中には、旧会津藩士慰霊祭、会津新選組まつり(会津にゆかりのある新選組3番隊長斉藤一の法要や歴史講演を行うイベント)なども同時開催されます。
23日に開催される会津藩公行列は、甲冑姿の武士や新選組、会津藩士や姫君などに扮した約500人もの行列が会津若松のシンボル鶴ヶ城を拠点に出発し、パレードのように練り歩くイベントで、毎年まつりのクライマックスとして大変盛り上がります。
まつりの初日である9月22日という日は、会津戦争で新政府軍に対して徹底抗戦を貫いていた会津藩が降伏した日です。
幕末戊辰戦争の中でも激戦だった会津戦争(慶応4年閏4月~9月22日)。多くの譜代大名や親藩、また奥羽越列藩同盟を結んでいた東北諸藩が寝返りや敗北、降伏する中、会津は徹底抗戦の姿勢を貫いていました。その理由の一つには、会津藩祖であり3代将軍家光の実弟であった保科正之が遺した家訓がありました。
「大君の儀、一心大切に忠勤を存すべく、列国の例を以て自ら処るべからず。若し二心を懐かば、 則ち我が子孫に非ず、面々決して従うべからず」。すなわち「徳川将軍を一番大切にし、他のどの藩よりも忠義を尽くしなさい。もし藩主がそれを裏切る場合、私の子孫ではないので、家臣たちは決して従ってはならない」。
幕末の会津藩主松平容保もこの教えを忠実に守り、瓦解する幕府と運命を共にする決意で京都守護職に就任したのです。
義に篤い会津藩は果敢に戦いましたが、軍備の差などで国境はすべて突破されて最終的には城下まで攻め込まれ、籠城の末9月22日についに降伏。降伏式では、「この日を絶対に忘れない」という意味で、出席した会津藩士たちは会場の床に敷かれていた緋毛氈、「泣血氈(きゅうけつせん)」を小さく切って持ち帰りました。
現在ではそういった歴史もこうして「会津まつり」として姿を変え、亡くなった人々の慰霊の意味はもちろん、若い世代の学びの機会として大きな意味を持つイベントになったのです。幕末ファンは熱狂すること間違いなしの会津まつりで、皆さんも熱い会津魂に触れてみませんか。
公式サイト:会津まつり協会