鹿児島の人はネコが好き? 霧島神宮「無病(六猫)守」と猫を祀る仙巌園「猫神神社」

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天孫降臨の地

『天孫降臨』ってご存知ですか?

天孫降臨(てんそんこうりん)とは、天照大神(あまてらすおおみかみ)の命により、孫の瓊瓊杵尊(にぎぎのみこと)が天上界から地上の人間の国へと降臨されたことをいいます。この時、天照大神は瓊瓊杵尊に三種の神器(八咫鏡・八尺瓊勾玉・草薙剣)と稲穂を授け、こう言われたそうです。

「豊あし原の千五百秋(ちいほあき)の瑞穂の国は、是れ吾(あ)が子孫(うみのこ)の王(きみ)たるべき地(くに)なり。宜しく爾皇孫就(いましすめみまゆ)、きて治(しら)せ行(さき)くませ。宝祚(あまつひつぎ)の隆(さか)えまさむこと、当に天壌(あめつち)と窮(きわまり)無かるべし」

現代語にするとこのような意味になります。

「日本の国は、我が子孫が王たるべき国である。さあ瓊瓊杵尊よ、行ってしっかりと治めなさい。恙(つつが)なくお行きなさい。天津日嗣(あまつひつぎ;寶祚=皇位)は、天地と共に永遠に栄えることでしょう」

神話の舞台になった神社

日本で最も古い書物、『古事記』や『日本書紀』にも記されているこの『天孫降臨』の舞台になったのが、鹿児島県霧島市の霧島神宮です。

霧島神宮の後方には、瓊瓊杵尊が天から降臨された霧島連山の霊峰・高千穂峰がそびえ、その姿を拝むことが出来ます。

霧島神宮のご創建は西暦540年頃、欽明天皇の時代といわれています。当時の霧島神宮は高千穂峰の山頂近くにありましたが噴火によって炎上し、今から千年程前の村上天皇の時代に少し標高の低い高千穂河原に社殿を建立しました。しかし、高千穂河原に移転後も度々の大噴火によって焼け落ち、今から500年ほど前の文明16(1484)年、さらに下った霧島田口に再興奉遷しました。

幾たびもの噴火と再興奉遷。歴代の神職の方々のご苦労を感じます。

現在の霧島神宮のご社殿は、正徳5(1715)年、島津家第21代当主・島津吉貴公が寄進したものです。朱塗りの本殿や拝殿、龍柱などが大変美しく、規模は南九州一。“西の日光”と称されるほどの豪華さを誇り、平成5(1993)年には国の重要文化財に指定されました。

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