古文書や木簡に書かれているくずし字をシステムで自動解析するウェブサービス「MOJIZO」。
このシステムは東京大学史料編纂所と奈良文化財研究所が開発したもので、昨年3月に公開されました。そしてこのほどMOJIZOのスマホ・タブレット版が公開されました。
MOJIZOは解析したい文字画像をアップロードすると、奈良文化財研究所の木簡画像と東京大学史料編纂所のくずし字画像から形状が近い字形を候補としてリストアップしてくれます。今回のスマホ・タブレットの画面サイズの対応でさらに利便性が向上することが見込めますね。
早速MOJIZOを試してみましたので、動作をご紹介します。
1、解析したい文字画像を指定する
スマホやタブレットでアクセスし、調べたいくずし字を指定します。(パソコンからでも利用可能)
2、文字の候補がリストアップ
「解析する」ボタンを押すと、文字の候補がリストアップされます。とてもシンプル。候補として表示されるのは、奈良文化財研究所と東京大学史料編纂所が所蔵するデータの文字画像です。
MOJIZOはくずし字の一字一字を解析するシステムのため、古文書を現代語に変換するといった類いのものではありませんが、研究や学習の手助けになることは確かでしょう。今後のバージョンアップもとても楽しみですね。
くずし字の解析に関する話題としては、江戸時代の古典籍に書かれたくずし字の1文字ずつの字形画像データ8万6176件(1,521文字種)が無償公開された。といったニュースもありました。
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この分野は今後益々、面白い技術か誕生していきそうですね。