この風神雷神図、車で描かれているんです。
日本画の多くの絵師らが描いた風神雷神図。中でも俵屋宗達による風神雷神図は一般的にも知られた存在。今回紹介するのは、風神雷神図を3台の車が走行した軌跡で描いたとっても珍しく美しい作品です。
まずは出来上がった作品を。
車の軌跡で描いたとは思えないようなとっても柔らかい線が美しい!
この作品の制作方法がまたユニークで、車のルーフ部分にLEDを取り付けて光の軌跡を記録しているのですが、搭載されたLEDは全て白色LEDで、赤、青、白の車のボディーカラーを照らしているんです。カラーLEDを使っているわけではないんですね。
そして筆の「はらい」までをも表現しているのが驚きですが、この「はらい」や「とめ」は走行スピードや光量を調整することで表現しています。ダイナミックなラインはスピードを出しながら、繊細なパートは繊細な動きと緩急をつけたドライビングで描いているんです。
この風神雷神図はトヨタ MARK Xのマイナーチェンジに合わせて発表されたキャンペーンムービーで、車のドライビングはレーシングドライバーの脇阪寿一さん、石浦宏明さん、大嶋和也さんが担当しています。
光の軌跡を使った作品は珍しいことではありませんが、3台の車によるパフォーマンスというのはとっても面白い試み。制作風景をぜひご覧ください。