戦国時代末期、戦において侍が身につける武具は大きく変化していきました。兜は「変わり兜」と呼ばれるような動植物や昆虫をモチーフとした「これで戦うの?」とびっくりしてしまうような兜が増えました。
変わり兜は以前Japaaanでまとめていますので合わせてご覧ください。
そして鎧の背中には指物と呼ばれる旗や飾りが付けられます。こういった装飾をすることで、集団戦において自分の存在を際立たせて活躍を認められるようにしていました。また、派手な装いが流行した世相であったということもるそうです。
そんな戦後時期代の一風変わった装いを紹介する展示会が『もの』からみる近世「戦国の兜と旗」です。国立歴史民俗博物館で開催される本展では戦国時代の旗指物として著名な「落合左平次道次背旗(おちあいさへいじみちつぐせはた)」が修理を終えたのを機会に開催される展示会。
落合左平次道次背旗は、「長篠の戦い」にまつわる旗で、武田軍に包囲された徳川方の奥平氏が守る長篠城から脱出して、援軍が来ることを確認した鳥居強右衛門(とりいすねえもん)という武士を描いたとされます。強右衛門は帰路に捕えられた際、味方に援軍が来ることを伝えたため、磔にされました。その姿を見て感動した落合左平次道次という武士が、描かせて自分の旗指物にしたのがこの旗。(展覧会情報より)
落合左平次道次背旗は修理後初の公開となり、さらに旗の裏面が見られるのは初めてのことなんだそうです。
そして展示物の中でも目を引くのが変わり兜のその独創的なデザインです。ムカデや蝶々が飾られた兜からウサギの耳がモチーフになっている兜など、様々な兜が10点ほど展示されます。
本展では戦国時代に使用されていた変わり兜や旗など約20点が展示予定となっています。『もの』からみる近世「戦国の兜と旗」は2016年8月9日(火)~ 9月19日(月・祝)の期間、国立歴史民俗博物館 第3展示室(近世)副室で開催されます。
『もの』からみる近世「戦国の兜と旗」
会場:国立歴史民俗博物館 第3展示室(近世)副室
料金:一般420円/高校生・大学生250円 中学生以下無料
※総合展示もあわせてご覧になれます。
※毎週土曜日は、高校生の入館が無料です。
開館時間:9時30分~17時00分(入館は16時30分まで)
休館日:毎週月曜日(祝日の場合は開館し、翌日が休館)