AKBがCMで食べている「冷やしカップヌードル」。とうとうカップラーメンまで冷やして食べる日がやって来たのかと、興味半分、気持ち悪さ半分で見ている方も多いのでは。
この冷やしヌードル、新しく夏用のカップヌードルが発売されたわけではなく、すでにある「カップヌードルライト」と「チリトマトヌードルライト」を「冷やして食べてみて!」と売り出しているんです。
なぜこんなものが生まれたのかというと、日頃から日清のマーケティング部は、カップヌードルに意外な調味料や食材を「ちょい足し」する食べ方を研究しているらしいです。たまたま昨夏に節電で社内の冷房を抑えていた時、ある社員が氷を入れてみたところ、意外な相性の良さを発見してしまったのだとか…。
「でも氷を入れて食べるなんて」とちょっと抵抗を感じてしまいますが、よく考えてみたら、冷やし麺はそもそも日本のお家芸。そばとうどんを冷やして食べるだけでは飽きたらず、中華麺を冷やして食べる「冷やし中華」を昭和初期に作ってしまったのは仙台のお店です。
ごく最近「冷製パスタ」を作ったのはイタリア人シェフらしいですが、そのヒントになったのはざる蕎麦だったとか。もともとイタリアにはパスタを冷やして食べる習慣はないそうです。最近は欧州も温暖化のせいで夏が暑くなり、パスタも冷やして食べないとやっていられないようですね…。
さて、今年の日本は冷やしカップヌードル。作り方は簡単、少なめのお湯でもどしたカップの中に、氷をザラザラと追加するという雑な食べ方です。試してみたところ「チリトマト」は冷製パスタのようでおいしいですね。酸味があるので冷やして食べても抵抗がありません。
ただ好みもありますから、このまま夏の定番になっていくかどうかはまだ微妙。ただし最初にそばを冷やした人も、中華麺を冷やした人も同じ心境だったかもしれません。
日本発祥のカップヌードル、いずれこの食べ方も海を渡る日が来るのでしょうか…。