無料でダウンロードOK!江戸時代の浮世絵の中に描かれた伝統文様をまとめた古文書「浮世絵文様」がスゴい!

増田 吉孝

今回ご紹介する資料はすごいです、本当にすごいです!度肝抜かれます!

江戸時代に描かれた浮世絵を資料としてまとめたものは数多く存在しますが、今回紹介する資料は「江戸時代に描かれた浮世絵…の中に描かれた文様」をまとめた資料なんです。主に浮世絵の中に登場する人物が着ている着物や浴衣、襖などに描かれた文様がまとめられていてその数なんと240。

しかもこの資料、インターネット上で無料ダウンロード公開されています。PDFファイル、Kindleデータ、さらにはJpgファイルまで公開されているんです。

公開されている資料は昭和2年に発行されていた「浮世絵文様」という文様集で、江戸時代に描かれた木版画と肉筆の浮世絵の中から厳選された文様が紹介されています。

この文様集のすごいところはそのこだわりにあります。浮世絵の中に描かれた文様をまとめあげるという時点ですごいのですが、1点1点を新たに木版画にして起こしているのだそうです。スケッチや浮世絵の切り張りではなくです。著者は楠瀬日年という明治21年 高知県生まれの篆刻家で相当な趣味人だったそうです。(参考: 古書日月堂


浮世絵は当時の時代背景を知る上で重要な資料となっていますが、さらにそこに描かれた文様にスポットを当てることで当時の着物・ファッションのトレンドまでをも読み取ることが可能になるのではないでしょうか。

資料にはどの柄がどの浮世絵師の作品で使われていたかを記したページも用意されています。浮世絵師の名には国芳、広重など有名どころがずらり。柄を見て誰の作品だかわかった方はまさに浮世絵マスターですね。

「浮世絵文様」はアメリカのクラーク美術館(Sterling and Francine Clark Art Institute)が所蔵しているものをアメリカの団体であるインターネット・アーカイブが無償で公開しています。ダウンロードは以下ページから可能となっています。

Designs selected from Ukiyoe prints : Free Download & Streaming : Internet Archive

サイトにアクセスし、右サイドバーの「DOWNLOAD OPTIONS」から各種データフォーマットでダウンロードできます。

明治時代の美しい図案コレクションが無料ダウンロード」と合わせて近代日本のデザイントレンドの変遷を追ってみるのも面白いかもしれませんね。

この記事の画像一覧

シェアする

モバイルバージョンを終了