明治時代に横浜を拠点に活動していたイタリア人写真家、Adolfo Farsari(アドルフォ ファルサーリ)。彼は1873年に日本に渡って以来、外国人向けの観光写真やガイドブックなどの制作を行っていました。
彼の古写真はモノクロ写真に色付けを行う彩色写真(着色写真)と呼ばれ、日本に観光に来る外国人観光客にとても人気が高かったそうです。彼の古写真作品をはじめ日本文化や日本の風景を被写体にしたモノクロ写真に彩色を施した作品は「横浜写真」というネーミングが付けられるほどまでに評価されていきました。
着色された色がとってもビビッドなので色を忠実に再現しているのかと言うとそうでもないと思われますが、この着色センスも含め楽しんでみると良いかと思います。
作品は当時の仕事風景や生活ぶりを写し出した古写真が多いですが、撮影自体はスタジオで行われたものもあります。そのためかモデルたちの顔がどことなくぎこちなく緊張感があるような作品が多く、そこがまた面白くもあります。
風景の古写真も数多く残されていて、高層ビルのないどこにいても見晴らしの良い日本の原風景を楽しむことができます。今回はそんなAdolfo Farsariが手がけた横浜写真がFlickrで共有されていましたので、幾つかアルバムからピックアップして紹介してみたいと思います。
1886 – Japon – Adolfo Farsari – an album on Flickr
Adolfo Farsariの古写真は様々なサイトのライブラリで公開されていて比較的容易に探し出すことができますので、ぜひいろいろなサイトでチェックしてみてください。