だんだんと寒さも本格化するなか、みなさんはどのように暖を取っているでしょうか?電気代の高騰などから、できれば節約しながら温まりたいと感じている方も多いのではないでしょうか。
そんななか、人気となっているのが「湯たんぽ」です。
そこで、今回の記事では、そんな「湯たんぽ」の歴史に迫ってみたいと思います。
湯たんぽの歴史は古い。まさかの室町時代には日本に伝来
湯たんぽと聞いて、なんとなく昔の人の知恵、長い間使われてきたもの、というイメージを持っている方も多いかと思います。
その歴史は非常に古く、日本に伝わったのは室町時代だと言われています。日本には、中国から湯たんぽが伝えられました。
中国では、湯たんぽの歴史は7世紀の唐の時代にさかのぼります。湯たんぽの「たんぽ」は漢字で「湯婆」と書きますが、日本人にとってはそのままではわかりにくいため、「たんぽ」の前に「湯」をつけて「湯たんぽ」という名称になりました。
ちなみに、「婆」は「妻」という意味があり、妻の代わりに抱いて暖を取ることを意味しているとか。
室町時代に湯たんぽが伝わったことがわかる理由としては、室町時代中期の臨済宗の学僧の日記である『蔗軒日録』に「湯婆」の記載があることなどが挙げられます。
なお、日本に現存する最古の湯たんぽは、「黄瀬戸織部流し湯婆(岐阜県多治見市小名田で出土)」だと言われています。