ウォッチメーカーのジャガー・ルクルトが、江戸時代の絵師・葛飾北斎(かつしかほくさい)の名作を装飾したウォッチを発表しました。
創世期から、ジャガー・ルクルトはアジアのモチーフを採用し、東洋の装飾工芸を特別なタイムピースの装飾に取り入れ、約2,000年にわたってアジアとヨーロッパの間に存在してきた文化交流を受け入れ、永続させてきました。
そんなジャガー・ルクルトが発表したのは、葛飾北斎の作品、諸国瀧巡り『木曽海道小野ノ瀑布』および『和州吉野義経馬洗滝』を複製したエナメル細密画が装飾された2つの新しい「レベルソ・トリビュート」のタイムピース。
『木曽海道小野ノ瀑布』は、歴史的な首都である京都と徳川将軍の本拠地である江戸を結ぶ古道にある、長野県の名所を描いた作品で、『和州吉野義経馬洗滝』は、将軍・源義経のエピソードを描いています。
レベルソのケースバックに描かれた細密画には、仕上げにジュネーブ技法が使用されていますが、この下には800°Cで焼成されたエナメルが少なくとも14層重ねられており、これには合計80時間におよぶ入念な作業を必要とします。北斎のオリジナルの色使い(グラデーションを描くボカシ効果を含む)をまったく異なる手段で再現するという技術的偉業に加え、エナメル職人にはオリジナルの約10分の1のサイズで、あらゆるディテールを寸分の狂いもなく正確に再現しています。
最も注目に値するのは、フレームの上部にあるカルトゥーシュです。このカルトゥーシュには、オリジナルのキャプションが非常に小さなサイズで手書きされており、見事なまでに正確に再現され、完全に読み取ることができます。エナメル職人は、この技術的偉業を習得するだけでなく、それぞれの作品に感情と魂を吹き込むように、北斎のオリジナルの意図とタッチを表現することが求めらたそう。
ダイヤルの背景には手作業でギョーシェ装飾が施されています。『木曽海道小野ノ瀑布』のパターンは古典的なバーリーコーン模様で、3~4 時間の入念で正確な作業を必要とします。『和州吉野義経馬洗滝』では、職人は800本以上の線から成るひし形パターンが装飾されました。
レベルソ・トリビュート・エナメル・葛飾北斎 諸国瀧巡り『和州吉野義経馬洗滝』および『木曽海道小野ノ瀑布』は、限定数 各10本の生産となります。ジャガー・ルクルトのホームページにて詳細を確認できます。