牧野と東大
NHKの朝ドラ『らんまん』の主役のモデルとなっている牧野富太郎。彼は日本植物分類学の基礎を築き上げた伝説的人物です。
NHK朝ドラ「らんまん」のモデル・牧野富太郎ってどんな人?その生涯と学問的業績を解説
植物分類学のレジェンド新年度のNHKの朝ドラ「らんまん」の主人公は、明治・大正時代に活躍した、植物分類学の父とされる牧野富太郎です。[caption id="attachment_1966…
自ら日本中の野山を探索し、その生涯で収集した標本の数は約40万枚に及ぶとされています。
また、新種や新しい品種など1,500以上について命名するという業績を残しています。
しかしそんな彼ですが、大学でのいざこざも体験しています。
彼は22歳のとき、東京大学理学部の植物学教室に押しかけたのをきっかけに、東京大学に出入りするようになって各地で植物採取と研究を続けます。そして26歳の時には『日本植物志図篇』を刊行し、自筆の植物図の細密さなどが各方面から称賛されました。
彼が東大で研究するようになった大きなきっかけとなった人物が、初代植物学教授の矢田部良吉です。矢田部は詩人で植物学者、そして理学博士でもありました。
東大に押しかけた際、牧野は熱く植物愛を語るという方法で自分をアピールし、そこから東大への出入りが許されるようになったといいます。
しかし、そんな牧野と矢田部の間にいざこざが起こりました。突然、矢田部教授から東大への出入りを禁止されてしまったのです。