日本に古来から伝わる妖怪や物の怪のたぐい。お話の中だけではなく実在した証拠とも言うべき「ミイラ」としてあちこちに残っています。ちょっと怪しいけどちょっと気になる。妖怪ミイラたちを集めてみました。
昨日公開した「日本中から発掘された弥生、古墳、戦国時代の"おにぎり"まとめ」と同じく誰得感あふれるまとめではありますがどうぞ。
資料として貴重なものではあるのですがなんせ物が物なだけに、そういった類が苦手な方はご注意を。
河童のミイラ
正徳6年(1716年)に佐賀県で創業の松浦一酒造。昭和28(1953)年、屋根の吹き替え工事中に、梁の上にくくりつけられている「河伯」と書かれた箱が発見されました。毎年12月1日、これから仕込む酒がうまく発酵するようにと祈って水神祭を執り行っています。
中国渡来の河童のミイラ。
大阪 瑞龍寺所蔵。一時期「水神」として祀られていましたが、現在は一般公開されていません。収められている箱には天和2年(1682年)と記されています。約70センチ。
大阪の瑞龍寺に伝わる龍のミイラ
大阪 瑞龍寺蔵。体長、約1メートル。置き物っぽいですね。
人魚のミイラ
長さ65センチ。重さ600グラム。刈萱堂(かるかやどう)所蔵。ムンクの叫びみたいです。
人魚のミイラ
原野農芸博物館蔵。兵庫県立歴史博物館の特別展「妖怪天国ニッポン」で展示されました。
双頭人魚のミイラ
岩手県のお寺で発見されたという双頭人魚のミイラ。
双頭人魚のミイラ
八戸市博物館蔵。八戸南部家が所蔵していた人魚のミイラ。
天狗のミイラ
八戸市博物館蔵。羽根っぽいものが見えます。痛みが激しく、現在は公開されていません。
件(くだん)のミイラ
人の顔が牛の身体にくっついたのが件(くだん)。グランフロント大阪で開催の妖怪幻獣百物語展で展示。
烏天狗のミイラ
和歌山県御坊市歴史民俗資料館に保存されています。
いかがでしたか。異なる動物を組み合わせて作り上げられているようにみえるものもありますが、昔の人々の信仰の様子などを窺い知ることのできる貴重な資料。現代のテクノロジーで真相を解明する動きもありますが、謎は謎のままにしておいてもいいですよね。