遊郭は、「美しく華やかな女性たちの世界」というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか?着物やお化粧などから、やはり遊女たちが注目されますが、実は遊郭にはさまざまな仕事を受け持つ男性たちも働いていました。
そこで、今回の記事では、遊郭で働く男性たちに焦点を当ててご紹介したいと思います。
遊郭の大黒柱!楼主
遊郭で最も地位の高い人は、楼主(ろうしゅ)と呼ばれる立場の人です。楼主は経営者であり、遊郭で働く人たちの調整や経営の方針などを決めていました。
接客対応する男性は「若い衆・若い者」
楼主は経営管理、マネジメントスキルが必要な職業でした。しかし、遊郭では接客も重要。そんな接客を担った男性たちは「若い衆(わかいし)」や「若い者」と呼ばれました。
「若い」とありますが年齢は関係なく、単に立場を示す言葉でした。
「若い衆(わかいし)」や「若い者」のなかでもさまざな仕事がありました。たとえば、遊郭のお客さんにお金を請求したり、待ち続けて怒っているお客さんをなだめたり……。
ときには、遊女の機嫌を取るなんてこともありました。
そのほかにも男性たちの仕事はたくさん
「若い衆」の仕事に含まれることもありますが、まだまだ男性たちの仕事はたくさんあります。
たとえば、お客さんを呼び込んだり警備などにあたる「妓夫(ぎゆう・ぎふ)」、格子窓で遊女が見えるようにしていた貼り見世を取り仕切る「番頭」、お客さんの履物を預かったり返したりする「下足番」、遊女に傘をさす「傘差し」など。
たしかに遊郭は女性たちの世界ですが、それを支える多くの男性たちがいたことも重要な点ではないでしょうか。