「怒りは無謀をもって始まり、後悔をもって終わる」とはギリシャの哲学者ピタゴラスの言葉ですが、我が身を振り返ってみれば、実によく言ったものだと感心させられてしまいます。
ついカッとなって後先考えずに暴発し、もたらした結果はロクなもんじゃありません。
仮にそれで上手く行ったとしても、考えてみれば「別に怒らなくても同じ結果が得られた」ものばかり。
むしろ怒ってしまった分だけ「アイツは見境なしだ」「人格が備わっていない」などと見下されて中長期的には損となってしまいます。
それでもやっぱり、ついカッとなってしまうのが人間の悪い癖。鎌倉時代の武士たちも同じように悩んでいたようです。
今回は鎌倉幕府の重鎮・北条重時(しげとき。北条義時の三男)が書き残した『六波羅殿御家訓(ろくはらどのごかくん)』より、怒りに対する教訓を紹介。
鎌倉武士のアンガーマネジメント(怒りの管理術)は、現代を生きる私たちにも参考となるでしょう。