2014年6月に本が出版され、話題になっている「きのこ盆栽」。
「きのこ盆栽」とは、きのこを鉢に植えて楽しむ盆栽にあらず。本物のきのこそっくりに粘土で作られた模型が盆栽として整えられた、きのこ造形作品なんです!見れば見るほど本物そっくり。
本物と見間違いそうなきのこたち。きのこ盆栽家の渋谷卓人さんが制作されています。
幼稚園の頃、図鑑で見たきのこ(スッポンタケ)を公園で見かけたことをきっかけにきのこ好きになったそう。現在も、雨上がりには公園にきのこ鑑賞に出かけるそうです。
自然界のきのこたちはカラフルだったり、おもしろい形をしていたりと多彩で、ずっと眺めていたくなります。でも、発見したきのこは持ち帰っても観賞用としての保存が難しく、美しい色や形を長くとどめておくことができません。
そこで、『このきのこ達をなんとか永続的、立体的に残すことはできないだろうか。』と考えた渋谷さんは、かねてからの趣味だった盆栽からヒントを得て「きのこ盆栽」というかたちを思いついたそうです。
天然の環境ではありえない空き缶から生えたきのこ、コップから生えたきのこ、なんていうのも、きのこ盆栽ならでは。
どの作品もとにかく写実的。可愛くデフォルメされたきのこではなく、地味でリアルなきのこを作っているそうです。これは制作者である渋谷さんのこだわり。
制作方法は緻密で丁寧。粘土でできているので、造形→乾燥→着色→乾燥と時間がかかるため、1つの作品を完成させるまでに数日かかるそうです。
カサの裏の細かいヒダはデザインカッターで丁寧に作り込まれています。リアルさの秘密はこういうところにもあるんですね。
著書きのこ盆栽には作り方も掲載されているので、興味を持たれたらぜひ挑戦してみてくださいね。
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