梶原景時(演:中村獅童)という名刀を喪った源頼家(演:金子大地)、そして景時から善児(演:梶原善)という名刀を譲り受けた江間義時(演:小栗旬。北条義時)。
十三人の合議制は早くも一人脱落し、鎌倉の未来に暗雲が立ち込めるのでした……。
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第29回放送は「ままならぬ玉」。果たしてどんな展開を迎えるのか、鎌倉幕府の史料『吾妻鏡』などを予習していきましょう。
義澄、盛長、親能……次々と抜ける宿老たち
景時が討ち取られた3日後の正治2年(1200年)1月23日、宿老の一人である三浦義澄(演:佐藤B作)が亡くなってしまいました。
「次郎!」予告編で北条時政(演:坂東彌十郎)が泣いていたのは、幼馴染である義澄(通称:次郎)の死を悲しんでのことと思われます。
次いで安達盛長(演:野添義弘)が同年の4月26日に亡くなり、また中原親能(演:川島潤哉)も出家して鎌倉を去りました。
かくして宿老は残り9名に。頼家に対する抑えは効かなくなり、北条と比企の対立はより鮮明になっていきます。
【北条派】
北条時政
江間義時
和田義盛(演:横田栄司)
足立遠元(演:大野泰広)
※ただし義時はなるべく中立を心掛け、遠元は武蔵国に所領があり比企の影響を受けているかも。
【比企派】
比企能員(演:佐藤二朗)
八田知家(演:市原隼人)
二階堂行政(演:野仲イサオ)
三善康信(演:小林隆)
※ただし知家は比企に忠誠を誓ってはおらず、また文官2名もどこまで抱き込めているかは不明。
【中立】
大江広元(演:栗原英雄)
広元だけでは両者の対立を抑えることは難しく、改めて景時を喪ってしまった痛手の大きさが分かりますね。